「猫めくり」の猫たち(「猫めくり」編集部)




懐かしいな、「猫めくり」。『「猫めくり」の猫たち』を読みました。「猫めくり」にとっての、1987〜1997年の10年を振り返った一冊です。春夏秋冬にわかれて、猫たちの写真とコメントが添えられていて、10年分の歴史を手軽に楽しむことができます。

弛緩した表情もあれば、愛らしい表情もあり、さらにまたたび酒のビンにひしと抱きついている姿とか、夏に鳥の餌台か何かみたいなちょっとしたスペースで熟睡する猫など、様々な猫の表情を楽しむことができます。作り手の気持ちが伝わる文章も添えられていて、私にとって充実感のある一冊でした。


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おもしろい本はどこですか?(読書履歴)

おはようサム(メアリー=ルイーズ・ゲイ・作/江国香織・訳)




おはようサム』を読みました。

犬なのかウォンバットなのか悩む感じの素敵な犬が、サムと一緒に暮らしています。ストーリーは単純で、ねて起きて着替えて出かけるだけのことなのですが、「寝てる間に頭が大きくなっちゃった!」みたいな迷言を連呼しつつ、お母さんに手伝ってもらうドタバタぶりが楽しいです。

あと、サムと一緒に遊んでみたり、靴下を隠してみたりする犬の仕草も愛らしくて、ストーリーそっちのけで犬が次は何をやるかなと楽しみに読んだほどです。それにしても、猫じゃないのにどうやってクローゼットの上に登ったのかな。謎だけど、微笑ましくて楽しめる一冊でした。


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スーホの白い馬――モンゴル民話(大塚勇三・再話/赤羽末吉・画)




スーホの白い馬―モンゴル民話』を再読しました。何年ぶりだろう?


赤羽末吉さんの絵の美しさに、魂を体から抜かれてしまうような気持ちになりました。スーホが競馬に参加してダントツで先頭を走る風景の温かみ、版画で作られたような黒地に青で描かれた(彫られた?)手当を受けるスーホの見開いた瞳の強さ、帰ってきた白馬の姿と、看取られる白馬の描写の対比(看取られる白馬はスーホに身を委ねて安心しているように見える)、そしてスーホが見た夢の描写。

子どもの頃は話の筋を追っていて、この絵が目に入らなかったのだろうか。そんな気持ちになるくらい、新鮮な驚きと共に読むことができました。額に入れてそっと飾っておきたい一冊です。


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歌集 鬱の壺(梅地和子)




歌集 鬱の壺』手にとって読むかどうしようかこんなに迷った本も珍しいです。悩んで結局読みました。闘病と老いという、普遍的な問題に焦点をあてた歌集でした。印象的な短歌を3つ引用させていただきますね。


●P90
おかあさんと呼びも呼ばれもせぬままに鬱の薬を飲みつつ還暦


●P120
定年を五年残せる夫なればご苦労様と生きて言ひたし


●P146
十年も通院かさねし病院の桜満開はじめて佇む


薬がしんどいこと、病気がしんどいこと、何もいらないから健康を望んでいること、献体や尊厳死を望んでいることなど、悩んだり焦ったりする心の動きを書き留められた一冊のように感じ、とても重く受け止めました。そんな中、上記3つの短歌は、苦しみの中に光る何かを感じさせてくれ、いいなぁと思いました。

また時間をおいて手に取れば、まったく別の歌に惹かれるかもしれません。そんな一冊です。


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きょうも、いいネコに出会えた――ニッポンの猫写真集(岩合光昭)




きょうも、いいネコに出会えた―ニッポンの猫写真集』を読みました。

歴史的建造物っぽい、かやぶき屋根でくつろぐ猫。ひっくりかえったのかびっくりしてるのか、公道で仰向けになってる猫。小さな島で猫同士で頭をゴチーンてしながら歩いている様子。45Pの「なにおまえ?」って顔が素敵な猫。あげればきりがないのですが、中でも印象的だったのが青森県弘前で撮影された雪の中の猫の写真です。毛をむくむく立てて防寒仕様にしつつ、雪の中でもきちんと暮らしてる様子がうかがえて、「こたつで丸くなってるだけじゃないんだー」となんだか嬉しくなってしまいました。

猫と人の暮らしをおさめた、貴重な一冊だと思います。


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猫あくび(板東寛司)




猫あくび』を読みました。

猫の欠伸写真がこれでもかと掲載されています。猫が苦手な方が見ると、コワイかもしれません。「こんなに口あけると、蛇みたいだねぇ」みたいな意味で。猫好きが読むと、「たいくつなのかなぁ、リラックスしてるのかなぁ」とあれこれ想像しながら読めますので、楽しめるかと思います。どの猫もかわいいのですが、歯が生え始めたばかりの子猫の欠伸や、P27の背伸びしつつ欠伸する猫などが、とくに印象に残りました。

一人で眺めるより、猫好きで集まってわいわい言いながら読むと楽しい一冊かもしれません。


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雪わたり(宮沢賢治・原作/方緒良・絵)




雪わたり (ミキハウスの絵本)』を読みました。
方緒良さんのイラストに一目惚れしたからです。雪わたりといえば幻燈ですが、一冊まるまる影絵みたいな、なんとも幻想的なモノクロの世界がたまりません。遠くの方で霧に紛れてしまったようなシルエットの描写もあれば、きょとんとした人の良さそうなキツネの顔が描かれていたり、踊る狐たちの優雅な動きといい、たまりません。満喫しました。
手にとって良かった一冊です。


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冷蔵庫(潮田登久子・写真)




冷蔵庫―潮田登久子・写真集』を読みました。
80年代、90年代の色んなご家庭の冷蔵庫の外観と、冷蔵庫を開いたショットを見開きで並べた写真集です。懐かしく感じる人もいるでしょうし、人の気配を感じる人もいるでしょうし、色んな接し方ができそうです。写真に写っている時間に現役で子供だった方や、現役で家庭を切り盛りされていた方は、よりリアルに懐かしさや複雑な気持ちを感じられるのではないでしょうか。食べることに通じるせいか、冷蔵庫って家電はなんとも存在感のある家電なのだなぁと痛感させられた一冊です。
全編モノクロなのですが、それがまた味わい深いと思います。


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つるのおんがえし(松谷みよ子・文/いわさきちひろ・絵)




いわさきちひろの絵が無性に見たくなって、『つるのおんがえし―日本むかし話』を手に取りました。


鳥取に残る民話をもとに作られた絵本とのことです。子供の頃に接した時は、なぜおじいさんおばあさんが貧しい暮らしをしているのかまで頭が回らなかったのですけれども、当時は「家族は労働力でもある」のだなぁと、実感させられました。

「見るな」と言われて「見てしまう」のは物語の型みたいなものですけれども、起承転結がおよそ頭に入っている昔話でも、つるが女の子になって恩返しに訪れ家の中がぱっと花が咲いたように明るくなり、近所の子どもたちも集まってきて賑やかになる様子などが丁寧に描かれていて、「あー、知ってる知ってる」と素通りできない何かを感じさせられました。

読んで良かったです。


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ますの。(枡野浩一)




ますの。―枡野浩一短歌集』を読みました。

P42の 「少女らに〜」
P83の 「新人賞選考会の〜」
P98の 「この夢をあきらめるのに〜」
P118の 「葬式は生きるわれらの〜」


などが心に残りました。手にとって、あまりの活字のでかさにびびったのですが、見開きで一つの短歌を見せるには、こういうやり方もアリかなと思いました。さくさく読めて、言葉が心に少し残る。余韻が心地良い一冊です。


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